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毎年、女性殺害事件が発生した4月28日に献花台を設置してきた元金武町長の吉田勝広さん。今年も多くの人が手向けた花が並んだ=2025年4月28日午前11時46分、沖縄県恩納村、金子和史撮影

 沖縄県うるま市の会社員女性(当時20歳)が元米兵の軍属の男に殺害された事件から28日で9年となった。同県恩納(おんな)村の遺体発見現場では献花台が設置され、訪れた人が手を合わせた。

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 女性は2016年4月28日、米軍属に暴行目的で襲われ、殺害された。事件後、元金武(きん)町長の吉田勝広さん(80)らが中心となり、毎年4月28日に献花台を設置してきた。

 献花台には、千羽鶴やぬいぐるみなど過去に手向けられた品々も並べられた。那覇市や宜野湾市などからも花束を手にした人たちが訪れ、女性の死を悼んだ。

 米兵事件が起きるたび、政府は「再発防止」をうたうが、吉田さんは「形式的な対応に見える。事件の重大さが伝わっているのだろうか」と話す。献花台の設置は来年以降も続けるつもりだ。「やめてしまったら事件が忘れられてしまう。繰り返させないために、続けないといけない」

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